Sakuyaのイソジオタ活のススメ

サブカルにまみれていたバブル時代を経て現在五十路

リュウヘイの異質さ・内面編 ②ジェンダーへの公平さ

Kアリ後と言っていましたが、なんとかアップすることができました。ですが、言い足りなかったり、表現の仕方を迷ったり…満足がいっているかというとあまり自信がありません。今回も前回同様、寛容な気持ちでお読みください…

 

リュウヘイのガールズダンスを初めて見たのは、思い返すと、Bye-Good-Byeの頃のMUSIC BLOOD番組内だったと記憶しています。

彼の特技として披露されたそのダンスは、その頃まだ骨格も細く、ピンクの衣装だったこともあり、まったく違和感なくてとてもキュートでした。そしてそれ以来彼は、Tik Tok等で度々ガールズを踊っていますよね。

 

私がリュウヘイのガールズダンスで好きなところは、ダンスが上手いことはもちろん、女性の振りがわざとらしくないところです。女性のダンスを踊ろうとして変に意識しすぎていないところ。

去年の3月のD.U.N.K.で披露された東京ゲゲゲイさんとのコラボにしても、ヒールを履いて、しなを作ってはいるけれど、わざとらしくはない。自然なんです。ごく自然に、女性的なダンスもこなせている。

 

それはどうしてなのか。

おそらく彼の中では、男性が踊るダンスと女性が踊るダンスに境界線はなく、同じ引き出しの中に入っているものであり、「仕切り」を作っていないのだと思います。

本人は「女性のダンス」を踊っているというのではなく「好きなダンス」を踊っているという感覚なのだと。

 

これって、実はとても特異なことだと思うのです。

通常は「自分とは違う性別」というのを意識してしまい、趣味志向もどちらかの性別に偏ってしまうからです。

 

彼のように、両方の性別に寄り添うことができる、そういう傾向は、一般的に「ジェンダーレス」と呼ばれます。

リュウヘイの魅力として、彼自身が「中性的」という言葉を使ったり、私も「中性的」というかとても二次元的だと思ったりもしていました。

ですが、「ジェンダーレス」とは少し違う気がするのです。その「儚さ」だったり「透明感」だったりは少女のイメージでもありますが、彼の場合は、「少女」には見えない。それでいくと、性別は「男」でしかない。

彼のダンスも、女性のようにしなやかで、艶があるけれど、女性が踊っているようには見えない、しっかりと男性のダンスだと思います。

男性的でありながら、女性的な要素を自然に落とし込むことができる。

だからジェンダー「レス」というよりは、ジェンダー=性別に対してとても公平なんだと思います。言うなればジェンダーフラット。

 

普段女性的ではないのに、自然に女性のダンスを踊ることができる。その特異さについては、おそらく「目で見たもの」を再現する能力にとても長けているということが一因でしょう。

見たものをそのまま再現するということは、簡単そうに見えて、簡単ではない。けれどそもそも、「踊る」ということも最初はそこから始まります。

ザストの頃から、彼の振り覚えの早さを感じていました。何かでも「マネ」が上手いと自分で言っていた気がします。

女性が踊るのを見て、身体のしなりなどをその通り、踊る。…でも普通は、その通りは踊れませんよね。身体の作りが違うから。だからこそ、そういうふうに踊ろうとすれば大げさになり、わざとらしくなってしまう。でも彼にはできてしまう。もちろんそれは、できるような身体のしなやかさを持っているからだし、鍛錬を積んでいるからだとも思いますが。

 

できれば、このジェンダーへの公平さはずっと失くさないで欲しい。そういう感覚を持てる人は少ないと思うので。感覚を持てても、アウトプットできる人もまた少ない気がします。

 

以前から彼に対して、この「ジェンダーへの公平さ」を感じていたのですが、言語化は思いの外難しかったです。そもそも「ジェンダー」に対して言及することが難しい。

この時代が、多様化だったり、ボーダーレスだったり、様々な事象に溢れているからこそ。

そしてそんな時代に育っているからこそ、彼の世代は、意外とジェンダーフラットが自然なのかもしれません。