Sakuyaのイソジオタ活のススメ

サブカルにまみれていたバブル時代を経て現在五十路

「あまちゃん」再放送の最終回

9/30をもってBSで放送されていた「あまちゃん」の再放送が終わりました。

本当に楽しい半年間。毎朝楽しみに見させてもらいました。見るのは3回目なのに。不思議ですけど、最後の方に行くにしたがって、あまり話を覚えていなくて、あれ、どんなふうに終わったんだったかな?と思いながら見ていました。

あのラストを見て、この話ってゆいとアキの「続いていく」話だったんだなぁと思ったのですが、途中で感じたのは、ステレオタイプの「ホームドラマ」に対する強烈なアンチテーゼ。と、いうか。「あまちゃん」ってまぎれもなく「ホームドラマ」だったんだということ。家族の崩壊がテーマのドラマが多い中で、「それでも繋がっている」家族の話。

クドカンのドラマって、崩壊しているようでほんとは「繋がっている」話が多い。だから破綻していて、ダークだったりする設定なのに血の通った生暖かさを感じるんだなって。

祖母・母・娘の3代に渡り、その確執、恨み辛み、それでも愛情。特に小泉今日子が演じた春子のキャラは秀逸。よくあるアイドルを目指す夢見る女の子、ではなくてヤンキーで、母親をいつまでも恨んで、娘にも理不尽…な様に見えて、筋金入りの「母親」でちゃんと自分の過去と向き合って生きようとしてる。娘も母の夢を継いでアイドルを目指すわけでもなく、その場の気分でアイドル目指したりやめたり。すぐに弱音を吐くし、恩人や偉い人にも暴言も吐く。でもなぜか…その魅力に惹きつけられる。

これって、一見「ホームドラマ」に見えないけど、「家族」の中でまわっている話です。憎んでいても嫌いになれない。愛してるけど時々憎らしい。家族のリアルがそこに描かれていました。それでも人の繋がりっていいよね、みたいな。

例えば個人的に。ミズタクが最後にベンさんのほんとに弟子になったことも然り。仕事としてアイドルを売る、というスタンスから、アキに関わって、1人の人間として自我に目覚めていく。(いや、個人的にほんとにミズタク好きなんです。飄々としている感じが。)

朝ドラってたとえ嘘でも朝から「ほっこり」みたいなドラマが多くて、それも嫌いというわけでもないんですが、こんなふうにリアルに破綻していても「ほっこり」も感動もできるんだよなぁ…いや、つくづくと…クドカンすごいな、ってあらため思いました。まぁ、でもドラマって脚本だけがすべでもないとは思うので、スタッフやキャスト、そのいずれもがすごかったんだと。

だから間違いなく、「あまちゃん」はすごいドラマで、多分また何年後かに見ても…感動すると断言できます。