Sakuyaのイソジオタ活のススメ

サブカルにまみれていたバブル時代を経て現在五十路

あの頃からわたしたちは

日テレの若手クリエーターが、新しい番組を制作し、競い合う「クリエイタードラゴン」という企画の中の1本「あの頃からわたしたちは」。

湘南ダンサー同窓会というテーマで、ビーファのソウタとキンプリの高橋海人くん、ほかにお二方が出演していました。

まずは4人の地元「湘南」のお店でソウタと海人くんが再会するところから始まりました。私はダンサー時代のソウタも、もちろん海人くんも知らないのに番組冒頭からなぜだか泣ける。

「小さい頃にダンスの大会で顔を合わせていた二人が、久しぶりに会う」という、短い文章の裏に、本当に色々な背景があって、それが瞬時に想像できてしまったからでしょうか。

先に、海人くんが、キンプリとしてデビュー。そして、ソウタがBMSGのオーディションを受けて。お互いに同じ世界に入ったにもかかわらず、友人としては会うことができなかった二人。でも、色々なことがあって、こうして、会うことが叶った。その瞬間が感動的で。

ふんわりとした印象の海人くんですが、その演技を見ても、ダンスのキレを見ても、相当の努力家で負けず嫌いとわかります。ソウタのいるビーファのデビューをどんなふうに見ていたかは想像に難くない。「ヤバいのが来た」と言っていましたが、かってのライバルが今のライバルになることを恐れと喜びで待っていたことでしょう。

ソウタの方も、懐かしい同志に、駆け寄って再会を喜びあえないことが歯がゆかったと思います。

それでも、時代は動いたのです。逆風、追い風、いろんな風が吹いて、二人が再会できた。たった数分の番組の中に、その歴史が見えました。

加えてもう二人の旧知のダンサーと4人で祝杯をあげて、懐かしい場所に繰り出し、一緒にダンスをする。このエモすぎるシチュエーション。「エモーショナルズ」なんて名前もつけたくもなるよね。

4人が、始終柔らかい表情で笑っていて、この時間・空間を共有できていることを心底嬉しく思っているのがわかりました。そして、実際には想像することしかできない画面のこちら側の私たちにも、尊い時間と空間を共有させてくれました。

この番組の企画としては、以前放映していた「あいつ今なにしてる?」に似たコンセプトで、新しさはないと思いますが、人選がレアで、今にジャストフィットしていました。「今」だからできた神企画でした。

余談ですが、「あいつ今なにしてる」もとても好きな番組でした。