Sakuyaのイソジオタ活のススメ

サブカルにまみれていたバブル時代を経て現在五十路

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」

歴女だった、という話はしたかと思います。なので大河ドラマが結構好きで、よく見ています。直近でいえば「青天を衝け」。大森美香さんの脚本で特撮出身俳優がたくさん出ていて(←そこ?)とても面白かったです。またその一つ前は「麒麟がくる」。信長&濃姫が好きなんで、代役でしたが川口春奈さんの帰蝶と一風変わった染谷将太さんの信長の夫婦がとても良かった。

そして、今回の「鎌倉殿の13人」。

実は三谷作品とはあまり相性良くなくて、今回は見ないかも、と最初思ってました。ですが、義経菅田将暉というキャストが発表された瞬間に「見ます!」となりました(笑)菅田くんは前に書きましたが、仮面ライダーWから親子で応援しているのですが、ちまたではカメレオン俳優として演技力に定評のある彼がどんな義経を演じるのか。とても人気のある義経なのでさぞやカッコいいシーンが見れるんじゃないかと。

でも、その期待は2回目の登場ですぐに覆されました。自分の望みのためにはあっけなく人も殺すサイコパス義経サイコパスというか、純粋すぎるというのかな、お兄さんの頼朝に喜んでもらうため(だけ)にひたすら戦う義経。それなのに事態は悪い方へ悪い方へと向かってしまう。誤解やタイミングの悪さ、最初のわずかな食い違いが、他者の思惑とも相まってどんどんとそのわだかまりを広げてしまうという…

菅田義経の特徴は、子供のようなキラキラした瞳。戦う時にもうそこしか見えていない集中力で鬼神のごとく突き進む。まさに戦いの天才。でも戦っていないときは無邪気な子供のように甘えてみたり、笑ったり。そんな義経を菅田くんが存在感たっぷりに演じていました。

最初はほんとにこの義経は好みじゃなくて、うーん、という感じだったのですが、だんだんと菅田義経に引き込まれました。

義経といったら本来は、カッコいい見せ場がたくさんある歴史上の人気キャラです。弁慶との出会いと別れ、美しい白拍子静御前との悲恋、平家を滅亡させた壇ノ浦の戦い

そのすべてを、三谷脚本は裏切ってくれました。それなのに、昨日放送の義経の最期は…最後の無邪気な義経の表情が、ものすごく悲しい。欺かれ、攻められ、殺さずにすむ人を手にかけて。それなのに、最後の最後まで兄に愛されることを願っていた義経。物言わぬ姿になって、ようやく兄と再会できて、頼朝が義経に語りかけるシーンは、涙なしには見られませんでした。

やっぱり菅田くんは凄かった。もう彼の義経が見れないと思うととても残念ですが、ドラマはまだまだ続きます。良い意味での三谷脚本の裏切りをこれからも期待したいと思います。